冬、落葉樹が葉を落としたあと、常緑の葉に赤い実を付けるヤブコウジ。
可愛らしい真っ赤な実は、クリスマスはもちろん、お正月飾りとしても活躍します。
一株育てて、冬の盆栽を楽しみましょう。
ヤブコウジの特長
藪柑子(ヤブコウジ)は、古くから日本に自生し、明るい林床の、湿り気のある土壌で育ちます。
種からも、また地下茎を伸ばしても増えます。
初夏、淡い香りの花を咲かせ、虫たちによって受粉すると、秋、実を生らせます。
気温が下がるにつれ、実は徐々に赤く色付きます。
幹は木質にはなりませんが、低木に分類されます。
ミニ盆栽のままでの育成では、翌年の開花、結実は難しいです。
そのため、シーズンが終わった春先に、
大き目のプランターなどに植え替える必要があります。
用意するもの
ヤブコウジ苗、苔、赤玉土小粒、鉢、アルミ針金(直径2ミリと直径1ミリ)、ラジオペンチ、ハサミ、割りばし など
★事前にしておくこと★
☆赤玉土はあらかじめフルイなどで振るっておきましょう。
☆鉢には鉢底ネットをセットします。
☆アルミ針金(直径2ミリと直径1ミリ)をラジオペンチでカットし、写真のような形に成型します。
鉢穴から通し、
針金は広げて左右に伸ばしておきましょう。
作り方
①まず苗の状態を見てみましょう。地下茎から、細かい根が生えています。
植物が実際に養分を吸い上げるのは細かい根の役割。
ミニ盆栽では地下茎は必要ありませんのでカットします。
②鉢と苗のバランスを見て、仕上がりをイメージします。
今回は、苗を2株使うので、葉が左右に広がるように束ねて植え込むことにします。
③仕上がりイメージのまま、手で苗を固定し、赤玉土を流し入れます。
④8分目まで入れたら、鉢の中に隙間がないよう、割りばしなどで突きましょう。
⑤あらかじめ左右に広げて置いた針金を苗の根元でクロスさせ、
⑥ねじり止めます。
針金は根元に巻き付けて、幹が直立するよう固定します。
⑦苔を植え込み、水やりをします。
鉢底から流れる水が透明になったら完成です。
管理方法
基本的に半日蔭の屋外で管理します。
ミニサイズの鉢なので、水切れに注意しましょう。
ベランダなどで管理する場合は、コンクリート面に直置きせず、木製の台の上に置きましょう。
室内で鑑賞するときは、窓際の光の差す場所に置きます。
エアコンの風が直接当たる場所は避けましょう。
春の植替え後は
春になり、赤い実もしぼむころ、盆栽をほぐしてプランターなどに植え替えます。腐葉土7:赤玉土中粒3の割合で用土を作ります。
株の高さは20センチ前後にキープすると、のちのちバランスよく盆栽に出来ます。
春先に古い茎は短くカットし、春から夏にかけて伸びる新芽を育てます。
新芽はぐんぐん伸びて、初夏、花芽をつけます。
6月ころ、小指の先ほどの、うすピンクの花を咲かせます。
淡い香りは虫たちを引き寄せ、受粉すると
夏、葉の下に隠すように実を生らせます。
花はスズランのように下向きに咲くので、多少雨に打たれても花粉は流れませんが、
ゲリラ豪雨の際は、軒下で保護しましょう。
害虫の心配はほとんどありませんが、盆栽ママの庭では、今年ミノムシが付きました。
時々葉の様子を観察し、害虫は除去しましょう。
農薬の使用は、受粉を助けてくれる虫まで殺傷します。
農薬は使わずに育てましょう。
1年が巡ると、再び実が赤く色付きます。
また、秋口になったら、盆栽に仕立てましょう。
いくつか作って、クリスマスのプレゼントにしてもいいですね。
* * *
★ボンサイ・マムは通販サイトminneでの販売を終了いたしました。永年のご愛顧ありがとうございました。お問い合わせなどありましたら、minneアプリ内の、ご購入履歴の商品から、「メッセージを送る」よりご連絡くださいませ。
★イベント出店、委託先様でのご購入商品については、インスタグラムDMよりお問い合わせください。
★noteはじめました★
エッセイ「ボンサイ・マムの庭だより」が独立し、noteにてご覧いただけます。ボンサイマムの庭がある新潟砂丘の地誌、歴史、民俗をスピチュアル的視点から語ります。もちろん無料だよ
フォローいいねよろしく
インスタでも発信中。フォローしてね♪
コメント